メリットのまとめ
前回のオンライン授業におけるメリットをまとめると、①場所や移動時間、料金を問わず、均等に授業の質を保ちやすい②非常時も平時のように学習しやすい③個人のニーズに合わせやすい点などがあげられました。一見③は時間・場所ともに関係がないように思いますが教員が学習者に合わせ介入の仕方を変えられる、あるいは学習者・教員にとって選択しやすい時間を設定するのは、場所と授業の両方に掛かるメリットではないでしょうか。
今回は、オンライン授業におけるデメリットを紹介していきます。
オンライン教育のデメリット
試験や資格授与の際などの評価がしにくい
教員にとって学習者の顔が見えにくいオンライン授業では、普段の出席もそうだが、特にテストの不正行為などを防ぐための対策をしておく必要がある。例えば試験の実施中にはカメラや音声をオフにしないことは当然だが、LANなどの通信状況が悪くなった場合に備え、不具合が起きた場合にはテストに加えレポートの追加など何らかの基準を試験前に設けておくのが無難だろう。そのような対処がしにくい場合もあり、テストのみは対面形式で実施する学校も珍しくない。
多くのオンライン授業が視覚・聴覚中心でバリアフル
既存のオンライン授業の多くが、オンデマンドにしろライブ形式にしろ映像や音声に頼っているために、視覚障がいや聴覚障がいなどの場合には授業に参加できにくくなってしまう。
参加を妨げないためには、スクリーンリーダーを使ってZOOMなどのオンライン授業に参加する、映像で手話通訳を入れるなどが必要になる。
オンライン教育においては他にも、長時間のICT機器の利用による難聴や腰痛、肩こりなどの健康被害や、LANや通信用のモバイルルーター、通信料などのオンライン授業を受けるための環境整備がデメリットになってきます。
オンライン授業におけるデメリットをまとめると、①平常時・テスト時にしろ評価が困難②聴覚や視覚を理由に授業に参加しにくい場合がある③健康に対する弊害・ICT機器を使うための環境整備が不可欠などがあげられます。
オンライン授業の特徴を自分に合わせて選んでいく
これらのデメリットもメリットと共に検討した上で、オンライン授業で受けた方が良い授業、対面授業で受けた方が良い授業と区別し複合的に取り入れていくことがいいかもしれません。ここでデメリットとして取り上げたことも、人によってはメリットに転じるかもしれませんので、オンライン授業の特徴を把握し、ご自分に合わせて選んでいくという工程が必要かと思われます。
https://note.com/minakonono/n/nef9616b247a5
https://zoom.us/jp-jp/accessibility/faq.html#faq15

この記事を書いた人
父、母、弟、妹、叔母、祖父、曾祖父、妻…、と家族・親族に教員がたくさんいて、自分自身も公立学校の教員免許を所持しているちょっと変わった経歴を持っているエンジニアです。三重県四日市市を拠点に、自分たちの子供の世代のためにできること、すなわち「教育」を起点に何かしら社会のプラスになることにチャレンジしていきたいと考えています。また、Thinker!の開発や情報発信も担当しています。