小学生に1人につき情報端末1台?
前回は小学生(子ども)が英語を効果的に学習するための動機付けとして、英語学習によって自分にどのようなメリットがあるのかを考えられるようになること、そのためにICTを用いた海外の人々と通話や意見交換(国際交流活動)が良い動機になると紹介しました。
別の言い方をすれば、前回はICTを使って、誰かと交流しながら勉強する学習方法を紹介しました。ですので、今回は自宅で宿題や予習をする時など、彼らが自分1人ででもできるICTを使った学習方法を、その効果と一緒に紹介していきます。小学生に1人でICTを使わせるなんてと思うかもしれませんが、およそ7割前後の保護者が年齢に関係なく子ども1人に1つの情報端末が必要と考えていることからも、それは決して非現実的なことではありません。また学校によってはメインワークの前の事前学習として、個別学習を取り入れている学校もあるように、子ども1人のICT学習法を知っておく必要性はあると言えるのではないでしょうか。
学習方法の種類と効果
フラッシュカード(暗記用に繰り返し練習できるカード)を使った英単語や英語表現が音声付きで練習できる。名詞、形容詞、動詞などの単語や表現から自分の好きなものや必要なものを覚えられることはもちろん、発音力が向上することも期待できる。
音声認識アプリでは、アプリの質問に子どもが答えた内容が適切か、またその発音で通じるかを評価してくれる。この機能を使って、子どもは、自分の英語の発音や自分の会話能力に自信が持てる。
海外などの英語の教育サイトを通して、パズルを通じて学ぶ正しい英語の読み方やアルファベット、幼稚園の年少頃から小学生くらいまでの年齢を対象にした読み書きや社会・算数などがゲームを通して学べる。アルファベットの読み方の規則や実際に英語が使われている国の文化や社会背景など基本的な知識を身につけられる。
過去の英語学習と現在の英語学習
私たちが子どもの時にはなかった英語学習のためのICTツールの数々。こんなに優れたツールがなかった時代に1人で英語を覚えるためには、何度も本を書き写したり、ビデオやCDが擦り切れるほど見たり聞いたりしたことも遠い昔のようです。このようなツールがあふれる今だからこそ、私たちも英語を学び直すいい機会かもしれませんね。

この記事を書いた人
父、母、弟、妹、叔母、祖父、曾祖父、妻…、と家族・親族に教員がたくさんいて、自分自身も公立学校の教員免許を所持しているちょっと変わった経歴を持っているエンジニアです。三重県四日市市を拠点に、自分たちの子供の世代のためにできること、すなわち「教育」を起点に何かしら社会のプラスになることにチャレンジしていきたいと考えています。また、Thinker!の開発や情報発信も担当しています。