今年は、企業にリモートワークが推奨されているため、新入社員と会う機会がまだないという方も多いようなのですが、職場に新卒新入社員を迎えた友人から、こんな話を聞きました。
私の以前の職場の同僚で、毎年の新人研修で仕事で使うソフトやシステムの説明を担当している友人。
今年は、密にならないようにと、10人ずつグループ分けをしてを、広い広い会議室の長机にパソコンを1台ずつセットし、そこに一人ずつ着席してもらい、、、といつもの研修とはまったく違う様子だったようです。
新人研修の苦労話をよく聞かせてらうのですが、毎年の新人研修で一番のヤマ場は、電話対応。
受話器を取ってダイヤルを押したり、保留にしたりという手順が、今どきの研修生のほとんどが未体験なのだそうです。
受話器を取ったとたん、緊張して落とす、相手の分からない電話に出るのが怖いですと半泣きになる、こちらの社名を名乗るのを忘れてしまう。
必死になる研修生と、ジェネレーションギャップに悩む担当者のコントのようです。
ここ最近、新たなジェネレーションギャップの話題が加わりました。
「最初におかしいなと思ったのは、名前を入力させたときなんだけど、その時は緊張していただけかと思ったんだよね。」と友人。
パソコンで文字を入力する時、一本指だけで入力する研修生が出現しているそうです。
そういう研修生は、その後続く業務で使うソフトの説明で今度はマウスの操作がうまくできない。
その研修生に声をかけると、
「いつも使っているのはスマホかタブレットなので、パソコンはほとんど触ったことがないんです。」とのこと。
大学のレポートもスマホ、なんと卒論もスマホとタブレットで作成したんだそうです。
事務系の仕事では、キーボードやマウスは必須です。
いくらタブレットが発達しても、これはなかなか変わらない部分だと思われます。
その後の彼らの職場でのキャリアは、どうなっていくかというと
パソコンを使わない部署へ配属され、単純作業や雑用に近い業務があてられることになります。同期の仲間とは違うキャリアにだんだんと不満を募らせ、結局は数年でやめてしまうのだそうです。
就職前の面談で「パソコンが使えますか」というアンケートもあるそうなのですが、そこで彼らは使えると回答しているようです。つまり、彼らはスマホやタブレットもパソコンだと思ってしまっているようです。自宅にパソコンがない場合、そういった勘違いが起きやすいのかもしれません。
子どもの将来のキャリアを考えると、キーボードでのタッチタイピング、マウスの操作に慣れさせておくことはとても大切なことだということがお分かりいただけますでしょうか。
かといって、今の学校教育のパソコン授業で、タッチタイピングまでをしっかり教えててくれているかというと、現状はそこまでではありません。
これは、家庭での環境を整えていく必要がありそうです。

この記事を書いた人
Webデザイナー、Webディレクター
金融機関OLを15年経験ののち、Webデザイナーへ転向。
制作のかたわらWebデザインスクール講師を経験し、社会人が未経験からIT技術を習得するためのノウハウを研究。
現在の日本のIT教育やEdtechに注目している。