Thinker!

AI時代を生きるために子どもたちに必要なちからとは

2020/01/08

STEM教育と、STEAM教育の違いとは?

以前のブログで、「未来の教室」研究会にて、小中学校の教育指針に「学びのSTEAM化」というものが盛り込まれたとお伝えしました。
今回はそれについてお伝えしたいと思います。

STEAM教育という言葉は「Science(科学)」「Technology(技術)」「Engineering(工学)」「Art(芸術)」「Mathematics(数学)」から5つの頭文字を取って作られました。
しかし、もともとは「A」の入っていない、「STEM(ステム)教育」と呼ばれるものでした。

2000年代初めにアメリカ合衆国で始まったもので、IT化がこのまま進めばハイテク職種の人材が不足する時代が必ず来るという懸念から生まれました。
そして2011年、当時のアメリカ合衆国大統領であったオバマ大統領が演説でSTEM教育を国家戦略とすると発表し、世界中で一気に注目が高まりました。

未来の国家には、若い人たちがコンピューターサイエンスを学ぶ必要があることを述べ、
『ゲームを買うよりも自分で作ってみよう。アプリをダウンロードするだけでなくデザインしてみよう。スマホゲームをするだなく自分でプログラミングしてみよう。』
と呼びかけました。

「A」がそこについて、STEAM教育に

その後、そこに「A」が加わって「STEAM(スティーム)教育」というものが提唱されるようになりました。
このAとは、音楽や絵画というような芸術という意味もありますが、「リベラルアーツ」という意味が含まれています。 これは日本語の「教養」という意味に当たります。

理数系の教育に、アート。一見関係がないように思える科目が加わったのはなぜなのでしょうか。

アメリカの多くの大学には「リベラルアーツ」という学部があります。
文学、哲学、音楽、絵画や美術、歴史など、人類がこれまでつちかってきた知識などを総合的に学べる学部です。
こういった幅広い分野の知識や専門性を身に着けることで、コミュニケーション能力やリーダーシップが身につき、新しいアイデアを生み出したりする力につながります。
インターネットで人とのコミュニケーションが素早く簡単にできる時代に、こういった人間性は非常に重要と言えます。

子どもたちにとっての「Art」とは

それでは、小・中学生にどうやってこの「Art」の部分を学ばせればよいでしょうか。
音楽や絵などの特別な芸術教育だけでないのではないかと思います。

段ボールや割りばしなど身近にあるもので工作をして自分が頭に思い描いたどおりのものを工夫して作ったり、花や野菜を育ててみたり、学校の友達以外の人と交流をしたりといった 子どもたちの視野を広げてくれるものはすべて、先に述べたリベラルアーツに含まれるのではないかと私は思っています。
豊かな人間性を育てや発想やひらめきを引き出すことが、リベラルアートであり、「Art」教育の本質だからです。

なぜ、「Art」が必要なのか。それはAI時代を生きるため。

AIの開発が今後進めば20年以内に、現在ある職業の半数が人間からAIに変わるという説があります。しかし、AIにできない仕事があります。
それは、「アイデアを出して新しいものを作り出すこと」と「人にとって何が心地よいのか悪いのかを判断すること」です。

AI時代の人間の仕事は、AIやロボットに指示を出して使う側です。
さきほどの2つのことができなければ、それができず仕事がなくなってしまうのです。

「アイデアを出す」「人間にとって必要なことを判断する」この2つを身に着けるには、さきほどのリベラルアーツの要素が深く関係しています。
STEM教育にAが加わったのは、AI時代に対応できる子どもを育てるためだったのです。

 

 

この記事を書いた人

ブログ - ピックアップ
さっそく始めてみよう!!
Let's get started
会員登録はこちら