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新しい学びの形 9月入学・始業

2020/07/15

 「ウィズコロナ」や「(コロナ流行の)第二波」、「ポストコロナ」など、いま現在を表す様々な呼び方が錯綜している昨今、文部科学省を中心に新しい学びの形が検討されています。その形とは、ICTの活用やオンライン授業のあり方も含まれますが、同時に検討の大きな論点に、学校の入学や始業の時期を変更する入学期の変更があります。この変更は宮城県の知事による提言によって始まりましたが、新型コロナ感染症の影響を受け、大学受験を危惧した高校生から署名運動が起こったことも、変更を後押しするきっかけの一つになっています。

 この入学期の変更は、9月入学や秋入学と呼ばれるもので、政府によって来年の導入こそ見送られたものの、依然としてその検討は続いています。

 9月に入学時期をずらすことがこんなにも議論を呼んでいるのはなぜでしょうか。時期の変更によってどのようなメリット・デメリットがあるからなのか、そしてその変更の影響を直接受ける当事者は現在の状況をどのように受け止めているのかを合わせてみることで考えていきましょう。

 

9月入学・始業時期変更のメリット

 

時間的な余裕・安全性が確保できる

  今から来年9月を学年の始業時期と考え、今年度分(2021年3月まで)の残りを学習するのだったら、コロナの休学を受けて現在の、「遅れている」と言われている状況でも十分な余裕があることになります。夏休みの前までに本来の進度予定に追いつこうと前倒しで授業している学校もそれを見直し、中止になってしまった行事の開催などに充てることもできるでしょう。

  首都圏のみならず、福岡、愛知など都市部での感染者が増加しつつあり第二波への懸念が高まっている現在ですが、来年9月からの入学や始業に向けて今年を充てると考えられれば、進度の遅れを気にすることなく、安全性を重視することができるのではないでしょうか。

 

9月入学・始業時期変更のデメリット

 

義務教育開始年齢・就職の遅れへの懸念

  本来の9月入学は児童の小学校への入学を早める案であったはずだが、9月まで遅らせるのであれば(2014年4月2日から2015年の9月1日までの児童を小学校1年生とする)、むしろ入学を遅めてしまうと懸念する声があります。

  また9月入学・始業の変更は、大学生や高校生などが卒業後に想定している就職や進学など将来の計画を阻んでしまうのではないかという導入の時期の見極めという課題があります。

 

 次回は、変更の影響を直接受ける当事者の声の一端を、9月始業を授業のテーマとして話し合ったという中学生の声から紹介し、テーマに対する意見を述べたいと思います。

 
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