前回は教員に対するオンライン授業講座があることを紹介し、私たちが教員向け講座を知る意味を、その授業でできること、できないことを知っておいて質問する・意見をいうことで教師から自分の要望が聞かれやすくなるとしました。
今回は教員がオンライン授業をする際に注意されている共通点をポイントがわかりやすいようにまとめていきましょう。
オンライン授業で教員が注意している共通点
画面を見る学生の集中力、通常の授業よりも低下
通常の授業時では、スマートフォンが視界に入る、あるいはノートの代わりにラップトップ(ノートパソコン)でメモを取ると、授業以外のことに使ってしまいやすくなり集中力が低下してしまいます。
通常授業であれば、学生はWB(ホワイトボート)やスクリーンを見るところをオンライン授業では、常時スマホやパソコンの画面を見て学ばなければならないことに対する懸念があるという状況でしょう。
学生に学習環境がない場合の対応
学生が授業を受けるのに使うICT端末やICTを使うための環境(プリンターなども含む)には差があると考えるのを前提にして、その場合ごとに臨機応変な対応が必要になります。例えば印刷が必要な授業の資料は、事前に(遅くとも半日前には)学生が手元に置けるようにする、LANなどの通信環境を持たない学生に対しては解放できる教室などの手配をするなどの対応が必要になります。
また回線などの都合で授業が途切れてしまった際などの対策を考えておく必要もあるでしょう。あらかじめ、回線場のトラブルの場合には、授業後に別途連絡するや課題を設けるなどの意向をオリエンテーションの際に伝えられると学生も教師も安心して授業に取り組むことができるでしょう。
対面授業とオンライン授業は違う
たとえライブ配信であったとしてもオンライン授業は通常の授業と異なります。通常の授業が90分制だからといって、オンラインでも90分同じように授業をしたのでは学生は集中力を保ち続けにくいでしょう。そのための対策として一度のライブ配信の時間を短くする、録画映像であれば、一本を短く編集する、それらが難しいのであれば、せめて冒頭で今日の授業のスケジュールを示すこと、そして授業を進めていく際にも、繰り返し今の立ち位置を学生に示し、集中力を維持してもらうよう努めましょう。通常授業では教師が特に意識しないでも入ってくる学生の反応を、オンライン授業では積極的に問うやグループワークを挟むなど仕組みを作って拾っていく必要があります。
急遽始まったオンライン授業に対して、学生だけではなく、教師もあれこれと対策を考えている様子が見えてきたのではないでしょうか。これらのポイントをもとに、学生の側から授業に対する改善点やいい点などを伝えることで、学生と教師の双方から取り組みやすい授業を作っていけたらいいですね。

この記事を書いた人
父、母、弟、妹、叔母、祖父、曾祖父、妻…、と家族・親族に教員がたくさんいて、自分自身も公立学校の教員免許を所持しているちょっと変わった経歴を持っているエンジニアです。三重県四日市市を拠点に、自分たちの子供の世代のためにできること、すなわち「教育」を起点に何かしら社会のプラスになることにチャレンジしていきたいと考えています。また、Thinker!の開発や情報発信も担当しています。