「頭を良くする」というキーワードで検索をすると、さまざまな情報が出てきます。勉強でも仕事でも「頭が良ければ」と思う場面が数多くあります。
しかし、頭がいいとは、具体的にはどういうことかというと一言ではいいきれません。ここ最近、脳の機能の重要な部分として「ワーキングメモリ」という言葉が登場するようになりました。
そして、ワーキングメモリは、トレーニングすることができるそうです。
どういうものなのでしょうか。
ワーキングメモリとは
現在の作業に必要な情報を一時的に記憶し、その記憶に基づいて一連の作業を効率的に実行したり、問題を解決したりする能力のことを言います。
ワーキングメモリは私たちの日常生活や学習、仕事をさえる重要な能力で、この働きによって人間は瞬時に適切な判断をすることができます。
ワーキングメモリ例を挙げると・・・
- 電話の相手の話の要点をまとめて、メモをすること
- 沢山の資料を短時間で読み、内容を理解すること
- 相手から質問された内容を理解し、同時にその答えを自分の頭の中でまとめる
どれも仕事や勉強には欠かせない能力です。この作業が得意な人に対して、「頭の回転が速い」「あの人は頭がいいよね」と思うのではないでしょうか。
「頭がいい」とは、実はワーキングメモリが優れていると言えるのかもしれません。
ワーキングメモリをトレーニングできる!
最近の脳科学の研究では、このワーキングメモリはトレーニングによって鍛えることができると主張されています。なんと子どもでもできるトレーニングが開発されていいます。
どんなトレーニングがあるのでしょうか。
東京大学の脳研究者、池谷裕二氏の研究をもとに開発された子供向けゲーム「おぼえて9(ナイン)」
3才からできるカードゲームです。ルールは神経衰弱と似ています。動物のイラストが描かれた9枚の絵を並べて、場所を覚えたら裏返し、どの場所にどの動物のカードがあったかを言い当てます。
ゲームの特徴は“情報更新型”の記憶力ゲームであるという点だそうで、池谷裕二氏の論文によると、「情報更新型の短期記憶課題を行うことは、子どものワーキングメモリを向上させる」ことが実証されているとのことです。
電気ショックで脳力アップするツール
https://thinkhumm.com/preorder
電気ショックで突然天才になった、という漫画のような話は、実はまったくのウソではないようです。2019年4月、国際帝に有名な科学雑誌に、「脳に電気刺激を加えると記憶力と認知機能が向上することを示した新しい研究」が掲載されました。
それを商品化したものがアメリカで注目を浴びています。冷えピタのような形のツールをおでこに貼ると弱い電気刺激が流れ、それによって2時間ほど脳の機能が向上するそうです。
お値段はたった5ドルとのことなので、一度試してみたいですね。
ワーキングメモリーはここ最近注目を浴び始めたもので、さまざまな商品が開発されています。この先数年後には、誰でも気軽にワーキングメモリを鍛えられる日が来るのかもしれません。

この記事を書いた人
Webデザイナー、Webディレクター
金融機関OLを15年経験ののち、Webデザイナーへ転向。
制作のかたわらWebデザインスクール講師を経験し、社会人が未経験からIT技術を習得するためのノウハウを研究。
現在の日本のIT教育やEdtechに注目している。