いよいよ小学校でのプログラミングの授業が始まりましたが、地域によって授業の内容や対応にばらつきがあるようです。他教科のようにすべての学校に定着するまでにまだしばらく時間がかかるかもしれません。
プログラミングって、いったいどういうものなのでしょうか。
簡単に言うと「コンピューターを動かす命令」なのですが、実はこのコンピューター、構造はとても単純な命令の組み合わせで動いています。単純であるがゆえに、子供の頃から学ぶことができるのです。
とても複雑なことをしているのかと思ってしまいますよね。
このプログラミングに対する基本構造を知ると、お子さんからプログラミングについて聞かれたときに、きっと答えやすくなりますよ。
実は、コンピューターを動かすプログラムの基本はたった3つ
コンピューターの内部が動く仕組みは「順次」「分岐」「反復」この3つだけです。この動きの組み合わせで複雑な作業をこなしています。ひとつずつ解説いたします。
「順次」とは、行動の順番のこと
人間にとっては、当たり前にできる行動、たとえば「水を飲む」というものでも、行動に順番がありますよね。
コップを手でつかむ→コップを口へ運ぶ→コップを傾ける→水を口に入れる→水を飲みこむ
コンピューターにとっては、その順番が分からないので教える必要があります。これが、順次です。
「分岐」は、行動を選択すること
二つ目は、ある条件によって行動を選択することです。
たとえば、先ほどのコップの水がお湯で合った場合、「コップを傾ける角度を緩める」とか、水ではなくてジュースだったら、飲まないとか。
人間ならその場で無意識で選択しているようなことを、「この条件ならこちらを選択する」というように、状況をあらかじめ予測してその際の対応を一つずつ指示しておくのです。
「反復」は、コンピューターの得意分野
同じ作業を正確に繰り返す、これがコンピューターの特徴です。
その行動を何回繰り返すか、または、どういう状況になるまで繰り返すかなど、反復の条件を指定します。
まとめ
このように見ると、とてもシンプルだとおわかりいただけたのではないかと思います。
先日ニュースで、スーパーコンピューター「富岳」の計算速度が世界一位になった、という記事がありましたが、その富岳でもこの3つの動作が基本になっています。
そして、スマートフォンや電子レンジ、エアコンも基本の動きはこれだけです。
プログラミングをちょっと身近に感じられたのではないでしょうか。

この記事を書いた人
Webデザイナー、Webディレクター
金融機関OLを15年経験ののち、Webデザイナーへ転向。
制作のかたわらWebデザインスクール講師を経験し、社会人が未経験からIT技術を習得するためのノウハウを研究。
現在の日本のIT教育やEdtechに注目している。